私とインドの365日

2010年からインド・バンガロールにある大学に留学し、2013年に卒業。


確かManagementの授業だったと思うが、授業中に先生が、

「これは日本語でしょう?なんて発音するの?セア…セトン…」

と教科書を指さしながら言った。英語の教科書なのに何故だろうと先生
の教科書を覗くと、見慣れた日本語がそこにはあった。

「Seiri・Seiton・Seisou・Seiketsu・Shitsuke」

そう「整理・整頓・清掃・清潔・躾」のことだ。教科書には、日本の製造
業の経営にはこの5S(ファイブ・エス)の精神が根付いていて、それが
日本製品の高品質を支えているとの記述があった。

クラスでは先生はもちろん生徒も興味津々に私にその内容を質問してきて、
それぞれの「整理・整頓・清掃・清潔・躾」について日本の慣習を踏まえ
説明する私は何だか嬉しく誇らしく感じた。

だが一方で私は「インドの教科書は内容が古い。世界の経営方式のトレンド
なんて技術革新によって毎年のように目まぐるしく変化していくのに何故
こんなに内容が古めかしいのだ。」と常々感じていたので、逆説的に考え
れば喜ばしいことでもないのだろう。数年後の教科書改定の際には日本の
経営技術への注目も減り、この記述もなくなってしまうのかなぁなどと
物悲しい気分になっていた。


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インドの御役所仕事というのは、非効率で煩雑で有名だが、私は学生と
いうことで(まだビジネスに携わっていない、インド中央政府・州政府と
普段関わることがないという意味で)その意見をイマイチ理解していな
かった(ただし学生ビザ・RPなどでは面倒なことは何度もあった)。
しかし少し前に州政府機関にとある書類を、お金を支払って請求した
時それを身をもって知ることとなった。

その書類を提出した受付担当者は「2週間以内にメールで書類データが
まずは届き、その翌週に書類原本も郵送される」とはっきり言っていた。
重要な手続きであったので、インド人の友人にも同行してもらい確認して
もらったので間違いはないだろう。

しかし2週間過ぎてもそのメールは届かなかった。まぁ、2週間と言って
いて2週間以内に届くことはないだろうと思っていたので悠長に構えて
いた。

が、待っても待っても届かない。2ヶ月経ってもメールも郵送書類も
届かない。「こりゃあ、さすがに何かあったのかも。」と電話して聞いて
みることにした。何かあった時のために担当者名も控えてあった。しかし
実際に電話をかけてみるとすんなりと担当者に繋げてくれない。名前や
大学や担当者と話したい理由を聞かれ、待たされて繋いでもらうのだが、
その担当者に直接繋いでもらえなかった(今彼は忙しいとか、お昼休憩
などで)。しかし3回目だが4回目に電話して漸く繋いでもらえたのだが
「知らない」と言われ、どうにか理解してもらえるようにと説明して
いる最中にガチャンと切られてしまった。

国が違うのだから、文化や慣習が違うのは当たり前のこと。だからこそ
インド生活で悪気のない人に対して腹をたてることはしない、と決めて
いと決めているのだが、この件にはさすがに頭に血が昇ってしまった。

ただ唯一の救いだったのが、約束の日から大幅に遅れ既に諦めていた
半年後にその書類が郵送で届いたことだ。(しかし結局メールは届かな
かった。)

まだ学生の身分だからインドの御役所仕事に触れる機会は少ないが、
インドでビジネスをしている外国人(もしかするとインド人自身もだが)
大変だな、とつくづく身にしみた体験であった。


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以前日本人の知り合いの方から「インドの幼児や小中学生の英語教育って
どんな感じになっているの?」と聞かれたことがあった。その時に寮母
さんや周りの友人達に話を聞いて、知り合いにメールで返信したのだが、
せっかくなのでブログにも残しておこうと思う。

まず、インドでは幼稚園・保育園から英語教育はスタートするようだ。
この時点では「聞く・話す」に重点が置かれていて、英語の絵本の読み
聞かせとか、英語の歌を歌うとかそのくらい。そして小学校以上はどの
学校に行くかで英語教育方法が変わる。子供の両親が子供を「英語で勉強
する学校」か「現地語で勉強する学校」かを選ぶことができるのだ。

前者はほぼ私立、後者は公立になる。しかし、インドでは誰もが(例え
タクシー/オートリキシャのドライバーやメイドでさえ)子供を私立に
入れたがる。公立の学校は先生の質が低くく、また先生が授業に来な
かったり、生徒数に対する先生の数が少な過ぎる(60人のクラスに対し
先生1人など)、さらにトイレが校内にないなど様々な問題があるからだ。

知り合いでライターの坂田さんのこの記事によると、

「インドにおける幼稚園から高校に至る学校の総数は約100万校。うち
私立は約7%にもかかわらず、全生徒数の44%が私立に通っている」と。

実際私立もピンきりなのであるが、学費がそれほど高くない私立も多いと
寮母さんが教えてくれた。

話がそれたが子供への英語教育の話である。「英語で勉強する学校
(=私立校)」を選ぶと授業はすべて英語。先生が話す言葉はもちろん、
教科書も試験も全部英語となる。そして「現地語で勉強する学校(=公立校)」
はその逆だ。日本のように「英語の授業」がある(毎日一時間づつくらい)。
しかし日本と違うのは授業中「英語を英語で勉強する」ということ。日本の
ように「英語を日本語で勉強する」のではない。ただ、いきなりそうなる
のではなく最初(小学校低学年)は英語を現地で教え、年齢があがるにつれ
段階的に授業の中での英語の先生が使う言語の割合を現地語から英語に移行
させていくようだ。

以前インドの田舎の公立校に見学しに行ったことがあり、その現場を見さ
せてもらったことがあるので、その話はまた別のエントリーで書こうと思う。

ーー

ちなみに私も周りのインド人(寮母さんやクラスメート)数名に聞いただけ
なのでもし「内容違うよ!」「実際はこうだよ」という生の声があれば是非
教えてください!


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インドに来てはじめてスーパーでインスタントカレーを見つけた時には、
「インドにもインスタントカレーがあるのかぁ」と思ったものだ。
(パックに入っているレトルトカレー。お湯に入れて温めるタイプ)

IMG_0465


この2つは別のブランドだが、個人的にパニール好きなため、両方とも
パニールの入った同じようなテイストのものを選んだ。(パニールとは
インドのカッテージチーズのこと。インドの、とあえて言うのは、日本で
手に入るカッテージチーズと比べてあまりクセがなく、さっぱりした風味
で、単にカッテージチーズというと語弊があるため。)

左側の「Kitchens of India」というブランドの物は100ルピー(150円程度)
右側のMTRというブランドの物は60ルピー(90円程度)だが、大抵の
インド人なら高いと思うのが普通だと思う。庶民的な食堂で40~60ルピー
でミールス(南インドでいう定食)が食べられるのだから。

さて両方食べた感想としては、値段の割に(安い方の)MTRの方がよかった。
パニールが前者のものに比べると小さく少ないが、ハヤシライスの様な味で
日本人にも食べやすいかと思う。が多少味付けがやはり濃いので、お湯を
付け足して味を薄めて食べた。両方共、味見後に玉ねぎなど少し野菜や
別の調味料を入れ、一手間加えたらぐっと美味しくなった。

他にも「チキンカレー」「豆カレー」「ほうれん草のカレー」「オクラの
カレー」など様々な味があるので、もう少し色々試してみて、特によかった
ものは、沢山購入して日本に帰国した時にお土産として友人に配ろうと
思っている。(ということで友人の中で欲しい人は事前に連絡してね!)


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インド人の友人の家に泊まりに行った時の話だ。家族のアルバム写真を
見せてもらいながら、友人のお母さんから少し前に息子(つまり友人の兄)
が結婚した時の話を聞いた。

インドはお見合いが一般的とは聞いていたのでてっきりお見合い結婚だと
ばかり思っていたのだが、「恋愛結婚よ」と言われ、へぇと興味が湧いて
しまった。聞いても大丈夫かなぁと多少躊躇ったが、思いきってその馴れ
初めを聞いてみることにした。

すると、お母さんは自分が仲立ちしたのだという。当時お母さんは、年頃
になった息子の結婚を心配しており、インドのお見合いサイトである
「jeevansathi」 http://www.jeevansathi.com/ に息子と一緒に登録。

息子は半信半疑だった一方でお母さんは必死で息子に見合う女性をサイト
で探し、良さそうな人を見つけるたびに息子へ女性のプロフィールを送って
いたという。そして息子はその中の一人の女性と実際に会うことになって
お互い惹かれ合い、デートを重ねていき、結婚に至ったと。

「え、それって恋愛結婚て言うの?お見合いじゃ?」

と思ったのだが、恋愛結婚とお母さんは言い切っていた。

このお見合いサイトなのだが、見てみると数多くの母語・カースト・宗教
の選択肢があるところがをインドらしい。特にカーストの項目の数の多さ
には改めて驚かされた。サイトには登録していないので中を見ていないの
だが、初期のプロフィール検索項目には「年収」や「学歴」の項目はな
かった。それらはアドバンスドサーチで初めて出てくるので、インド人の
結婚相手へ求める項目の優先順位として母語・カースト・宗教の方が年収
や学歴よりも高いということなのだろうか。

アドバンスドサーチ内で気になったのは、「食事(ベジ・ノンベジ・
ジャイナなど)」「肌の色」「HIV」の選択肢があったところだろうか。
日本のお見合いサイトにはこういう選択項目はなかろうと思ったので。

ちなみに、インドではこういったお見合いサイトがいくつもあり、また
一般的な認知度も高まってきているようだ。インドのような発展途上国
でこういうネットサービスが世の中に受け入れられているというのは
意外かもしれないが、元々お見合いが一般的であったという文化や、
多民族・多言語・多文化社会の中で見合う相手を見つけるのが困難という
社会的背景がこれらを後押ししているのではと感じた。


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他の新興国同じく、インドでも買い物時にお釣りがないと言われる
ことが少なくない。しかしインドに実際来てしばらくたち、お釣りが
ないときの店員の対処法がいくつかあることに気づいた。

ーー

1. お釣りの代わりに小袋に入った飴やガムをくれる。

 →家族経営の小売店はもちろん、ある程度の大きさのスーパーでも
  見かける。レジの中をあけると、コインの代わりに飴袋が沢山入って
  いるのは何だかかわいらしくも思える。1ルピーの代わりに飴一個。


2. お釣りがどうしても欲しいという客には自分のお財布から払う。
 もしくは周りのスタッフに聞いて彼・彼女のお財布から払う。

 →家族経営の小売店ならまだしも、モールに入った結構ちゃんとした
  お店でもこういうことがあって驚いた。お金を貸したスタッフが
  「この金額を自分の財布から出した」というのをどうやって証明する
  のだろうというのも気になる。

3. 「じゃあ今度来た時お釣り返すよ or 今度来た時支払ってよ。」
 と言われる。

 →前者ならまぁありそうなのだが、後者にも意外と出くわす。そして
  過去の経験上これまでちゃんと皆お釣りを返してくれた人ばかり!
  (とはいえ、翌日に行くとか、私が外国人で顔を覚えやすいとか
  覚えておいてもらいやすい要因を作っているからかもしれないが)

  『次回来た時に今回足りなかった分払ってくれればいいから!』
  とはじめて言われた時には驚いたな。オートリキシャのドライバー
  の激しい値段交渉とか経験していると、もっとインド人はお金に
  がめついイメージがあったので…。

ーー

個人的には「1」が好きだな。でもって好きな飴玉を貰った時には
逆に『ラッキー!』って思うな。


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インドに長期旅行や仕事で滞在することになった場合、日本から持ってきて
おいた方がいいな、と思いつたものを備忘録として書いてみることに
する。ただし短期ではなく「長期(一か月以上)で滞在」という前提で。

・耳栓
→インドで耳栓が売っているのを見たことがないから、売っているのかわか
 らないけれど、インドでは騒音に悩まされることがとても多いので(特に
 お祭りシーズンの爆竹だったり、何故か深夜に行われる工事だったり。)
 そんなに騒音でなくとも、耳栓があるとのないとでは睡眠の質のレベルが
 全然変わってくるのでオススメ。

・ブラやパンツなどの下着
→インドで服を買いたくない、という人もいるが、個人的にインドの伝統
 服はデザインなど可愛いものが多いので、日本からそんなに服を持って
 くる必要はないと思うのだが下着は日本から持ってきた方がいい。
 というのも、質・デザインなどを一定レベルのものを求めると、やはり
 モールで輸入品を買うことになってしまうし、価格的にも日本人の体型
 に合ったものを選んだ方がいいという点でも、日本から持ってきた方が
 いいかと思う。

・ムヒなどの蚊の痒み止め
→何故かインドでは、線香や蚊除けクリームなどの蚊除けグッズは多く存在
 しても蚊の痒み止めは見当たらず。インド人の友人達も蚊に刺されても
 気にしていない様子なので、そういう商品がないのかな。

・日本食材
→インドは日本食材が手に入りづらい、入ってもかなり割り高な国の一つ
 だと思う。インドのバンガロールで手に入る日本食材は(キッコーマン
 の)醤油・照り焼きソース・ウィスターソース・すしのこ・海苔。一度
 だけ蕎麦・うどんを見かけましたがつゆは売っていなかった。わかめ
 などの乾物や味の素などがあるとぐっと日本料理の幅が広がるし、それ
 ほどかさばらないので、日本から持ってくるといいかなと。あ、あと
 インドのマヨネーズは個人的にあまり好きになれないので、日本から
 キューピーのマヨネーズを持ってきたかったなぁと。

・ウェットティッシュ
→モールに入っている薬局などでは最近取り扱っているところもあるが、
 あまりインドでは一般的でははないよう。ウェットティッシュって、
 大抵旅行時や外出時に活躍するのだと思うけれど、インドだと断水も
 結構あるので…。

書きだしてみたらあまりなかった。不便と言っても何だかんだインドにある
もので代替可能なことが多いし、「あると便利なもの」って実は「なくても
そんなに困らないもの」であるなぁと思うこのごろ。日本での常備薬という
のも入れようと思ったけれどインドの薬もよく効くし安価だし。ただかさば
るものでもないし持ってきてもいいかな。個人的には100均などで売ってる
ジッパーのついた書類ケース・デンタルフロス・高機能電子辞書が日本から
持ってきてよかったかなと思うけれど、一般的にはそんなに必要ないかと
思って上記には書かなかった。


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