確かManagementの授業だったと思うが、授業中に先生が、
「これは日本語でしょう?なんて発音するの?セア…セトン…」
と教科書を指さしながら言った。英語の教科書なのに何故だろうと先生
の教科書を覗くと、見慣れた日本語がそこにはあった。
「Seiri・Seiton・Seisou・Seiketsu・Shitsuke」
そう「整理・整頓・清掃・清潔・躾」のことだ。教科書には、日本の製造
業の経営にはこの5S(ファイブ・エス)の精神が根付いていて、それが
日本製品の高品質を支えているとの記述があった。
クラスでは先生はもちろん生徒も興味津々に私にその内容を質問してきて、
それぞれの「整理・整頓・清掃・清潔・躾」について日本の慣習を踏まえ
説明する私は何だか嬉しく誇らしく感じた。
だが一方で私は「インドの教科書は内容が古い。世界の経営方式のトレンド
なんて技術革新によって毎年のように目まぐるしく変化していくのに何故
こんなに内容が古めかしいのだ。」と常々感じていたので、逆説的に考え
れば喜ばしいことでもないのだろう。数年後の教科書改定の際には日本の
経営技術への注目も減り、この記述もなくなってしまうのかなぁなどと
物悲しい気分になっていた。
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